業務日誌

「ビザの理由書だけ作ってほしい」という依頼

「ビザの理由書だけ作ってほしい」という依頼はお断りしています

みなさま、こんにちは。行政書士の高橋です。
当事務所にも「ビザの理由書だけ作ってほしい」という依頼が時々来ます。

行政書士の仕事を分解すると、大きく

  1. 必要書類を集める
  2. 申請書や理由書を作成する
  3. 役所へ申請書を提出する

という3つに分けられます。

この3つを全て依頼するのが依頼としては一般的ですが、場合によっては「理由書だけを作ってほしい」とか「役所への申請書提出だけを代行してほしい」という依頼もあります。

このような部分的な依頼があった場合、もちろんそれを引き受ける行政書士事務所もあります。

しかし当事務所では今のところ、「ビザの理由書だけを作成してほしい」という依頼はお断りしています。

もし仮にそのような依頼があったとしても、1番から3番まですべてを依頼された場合と同額の料金をいただきます。

「理由書の作成だけ」の依頼を引き受けない理由

当事務所が理由書の作成のみの依頼を引き受けない理由は大きく2つあります。

理由1.事務所の「売り」に関する部分だから

1番目から3番目の仕事のうち、1番目の「必要書類を集める」仕事や3番目の「役所へ申請書の提出をする」仕事は、いわば誰がやっても同じ仕事です。

これに対して2番目の「申請書や理由書を作成する」仕事は、これまでの業務経験やノウハウが物を言う部分です。

言うなれば2番目の部分は当事務所の「売り」です。

ところが当事務所に「ビザの理由書だけ作ってほしい」と依頼される方の多くは「だから料金を下げてほしい」とおっしゃいます。

つまり事務所の「売り」と依頼者の希望が合致しないんですよね。
希望が合致しないのに依頼を受けてもうまくいくはずがありません。

理由2.「理由書の作成だけ」では済まないから

当事務所が理由書の作成だけの仕事を受けないもう1つの理由は、「理由書の作成だけ」の仕事を引き受けたとしても、最終的にはそれだけでは済まないからです。

「理由書の作成だけ」を求める依頼者は、たとえば理由書以外の点に不備があった場合、私はその不備についてアドバイスをしなくてもいい考えているのでしょうか?

また、たとえば私が理由書だけを作成し、その後、依頼者が入国管理局に申請書類一式を提出したとしましょう。

その後、依頼者が入国管理局から追加資料の提出を求められたり、疑問点の回答を求められた場合、依頼者は自分で対応するのでしょうか? 私に助言を求めたりしないということでしょうか? おそらくはそうではないでしょう(もちろん理由書に不備がある場合は責任をもって対応します)。

このように見ていくと、「理由書の作成だけ」という約束で仕事を受けたとしても、結局はビザ申請全般にたずさわる必要がでてきます。

このような理由から、当事務所では「ビザの理由書だけ作ってほしい」という依頼はお断りしています。