2015年4月から「投資・経営」から「経営・管理」に変わります。
みなさま、こんにちは。
申請取次行政書士の高橋です。
最近、在留資格「投資・経営」に関して法改正がありました。
「投資・経営」は、2015年4月1日から「経営・管理」と呼び名が変わります。
また内容についても「投資・経営」と若干、異なる点があります。
そこで今回は、「投資・管理」の概要を説明します。
「経営・管理」を取得できる条件が明確になった
これまで「投資・経営」を取得するためには、法令上は2人以上の常勤の職員を雇用しなければなりませんでした。
しかし、実務上は「2人の職員の雇用が無くても、500万円以上の投資をすればよい」とされており、「投資・経営」を取得する条件が不明確な部分がありました。
そこで法改正によって、「経営・管理」を取得できる条件が明確化されました。
具体的には「経営・管理」を取得するためには、その事業の規模が次のいずれかに当てはまればよいこととなりました。
- 2人以上の常勤職員が従事して営まれるものであること
- 資本金又は出資金の額が500万円以上であること
- 上記1又は2に準ずる規模であると認められること
このように「経営・管理」を取得できる条件は明確化されたわけですが、結局のところ、従来の「投資・経営」とは大きな違いはありませんね。
日系企業を買収できるようになった
これまで「投資・経営」を取得しようとすると、外国人が自ら会社を立ち上げて「投資・経営」を取得するのが一般的でした。
それでは自らが会社を立ち上げるのではなく、他人が設立した会社を外国人が買収した場合には「投資・経営」は取得できないのでしょうか?
実は他人が設立した会社を外国人が買収した場合、「投資・経営」が認められるためには、その買収した会社が外国人が設立等した会社であること(いわゆる外資系企業であること)が必要でした。
つまり日本人が設立した会社(いわゆる日系企業)を外国人が買収したとしても、その外国人に「投資・経営」は認められませんでした。
これに対して2015年4月から施行される「経営・管理」のもとでは、日系企業を外国人買収した場合であっても「経営・管理」の在留資格が認められることになりました。
外国人が日本で経営にかかわることができる機会を広げたのが今回の法改正と言えます。
ただし、個人的意見としては、(日系企業であろうと外資系企業であろうと)会社を買収して「経営・管理」取得を目指すことは、基本的にはお勧めしません。
どうしても会社を買収しなければならないのならやむを得ませんが、「自分で会社を設立してもいいし、会社を買収してもいい」という状況であれば、自分で会社を設立することをお勧めします。
4か月の在留期間が認められます。
これまでの「投資・経営」では認められる在留期間は、5年、3年、1年、3か月でした。
これに対して「経営・管理」では、新たに4か月の在留期間も認められます。
これにより海外にいる外国人が日本に会社を設立し「経営・管理」の在留資格を取得しやすくなるそうです。
けれど個人的意見としては、現実には4か月のビザを取得するのは難しいと思います。