ビザの基本的なポイント

永住ビザ申請のポイント

在留資格「永住者」を申請するときのポイントは?

在留資格「永住者」を申請するときのポイントを記載します。
(在留資格申請の基本的なポイントについては在留資格申請の基本ポイントをご覧ください。)

「永住者」とは何か?

在留資格「永住者」とは日本に無期限に滞在できる在留資格です。通称、永住ビザとよばれることもあります。

通常の在留資格であれば在留期限が定められているため、期限が近づくと更新手続きを取らなければなりません。
ところが「永住者」の在留資格は期限がなく、いったん「永住者」を取得すると、その後は在留期間を更新する必要はありません。

また、「永住者」を取得すると、日本国内で自由に活動できますので、どのような仕事に就くことも可能です。自由に仕事を選べることも「永住者」の魅力ですね。

ただ、永住が認められても、外国人であることは変わりないので、出国の際は再入国許可を取っておかないと、「永住者」の資格を失うことがあるので、その点はお気をつけください。

どのような場合に「永住者」が認められるのか?

「永住者」は価値の高い在留資格ですが、誰にでも「永住者」が認められるわけではありません。
「永住者」が許可される条件には様々なものがありますが、特に重要なのが次の4つの条件です。

条件1 素行が善良であること

条件2 独立の生計を営む資産または技能をもっていること

条件3 原則として10年以上継続して日本に在留していること


条件4 現在、取得しているビザの期間が最長のものであること

ただ、ひとつだけ述べますと、「永住者」を認めるかどうかは法務大臣の裁量にゆだねられます。
ですから、上記の4条件を満たしていれば必ず「永住者」が認められるわけではなく、不許可になることもあるといいうことに注意してください。

以下では順に4つの条件を解説していきます。

条件1 素行が善良であること

「永住者」が認められるための第一条件は、素行が善良であること、です。
素行が日本の社会における通常人として非難されない程度であればよいです。

条件2 独立の生計を営む資産または技能をもっていること

「永住者」の在留資格が認められるためには、その人が自立して生活できることが必要です。
「永住者」は無期限に日本への滞在を認める在留資格であるため、日本にとって経済的に負担になる方は、残念ですが「永住者」は認められません。

ただし、その外国人が日本人や永住者・特別永住者の配偶者であるか、又は日本人や永住者・特別永住者の子どもであれば、この条件を満たしていなくてもかまいません。

条件3 原則として10年以上継続して日本に滞在していること

永住を希望する方にとって最も気になる条件ではないでしょうか。

「永住者」の在留資格が認められるためには原則として10年以上継続して日本に滞在しなければなりません。
この条件のポイントは2つあります。

ポイント1

1つ目のポイントは「10年以上継続して」日本に滞在しなければならない点です。
累計10年ではなく、継続して10年です。とぎれとぎれではいけません。

ですから日本を出国するときは、再入国許可を取るか又はみなし再入国の状態でない限り、継続性が途切れますので、また一から期間を計算しなおすことになります。

ポイント2

「永住者」を取るには原則として10年間の日本滞在が必要ですが、そのうちの5年以上は就労系の在留資格か居住系の在留資格を取得していることが必要となります。

たとえば「留学」の在留資格をもっている人は多いですが、「留学」の在留資格は就労系でも居住系でもありませんので、たとえ10年以上日本に滞在していたとしても、「永住者」の在留資格を取得することはできません。

原則10年の特例

「永住者」を取得するためには原則として10年以上日本に滞在しなければいけませんが、例外的に次の方は原則10年の条件が緩和されます。

  • (特例1)日本人や永住者・特別永住者と結婚した外国人は、結婚生活が3年以上継続し、かつ1年以上日本に在留していれば特例に該当します。
  • (特例2)日本人や永住者・特別永住者の子どもは、1年以上日本に在留していれば特例に該当します。
  • (特例3)定住者の在留資格をもっている人は、5年以上日本に在留していれば特例に該当します。
  • (特例4)難民認定を受けた方は、認定後5年以上日本に在留していれば特例に該当します。
  • (特例5)その他、日本国に対して特別に功績のある方は、日本に5年以上在留していれば特例に該当します。

条件4 現在、取得しているビザの期間が最長のものであること

最後の条件は、その外国人が最長期間の在留資格をもっていること、です。

たとえば「人文知識・国際業務」の在留資格の最長期間は3年(2012年7月9日以降は5年)ですので、「永住者」を申請するためには3年(同5年)の在留資格をもっていなければなりません。1年のままでは「永住者」は取得できないのです。
このような場合はいったん3年(同5年)の在留資格を取得したうえで、「永住者」を申請しなければなりません。

以上、「永住者」を取得するための4つの条件を解説してみました。
永住ビザ取得をお考えの方は参考になさってください。