すでに日本に滞在している外国人のビザの期限の話です。
外国人が持っているビザには有効期限があります(永住ビザを除く)。
期限後も日本に滞在する場合は、事前にビザの更新や変更等の手続きをしなければならず、何もしないで期限が切れると不法滞在となります。
いわゆるオーバースティですね。
さて、このビザの更新・変更手続きをいつすればいいかというと、おおむね期限の3か月前から申請を受け付けてもらえます。
審査にかかる日数は、ビザ更新の場合は申請後1~2週間、ビザ変更の場合も約1か月程度といったところでしょうか。
このように申請の受付開始は、期限の約3か月前なのですが、では反対に申請受付の最終期限はいつなのでしょうか? いつまでに申請をすれば不法滞在とはならないのでしょうか?
原則としてビザの有効期限が申請期限
これについては例外もあるのですが、原則としてビザの有効期限が申請の最終期限となります。
つまりビザ期限の最終日にビザの更新や変更を申請すれば、審査結果が出てなくても翌日以降もオーバースティとはなりません。
この場合、審査の結果が出るか、あるいは審査結果が出ない場合でも当初のビザ期限の2か月後までは日本滞在が認められています。
要するにビザの期限までに手続きをしておけば、多少はビザの期限が延びるという話ですね。
しかし、次に記載する2つの場合はビザの期限が延びません。
これらに該当する方は当初のビザの期限内に手続きが終了するよう、余裕をもって申請を行わなければなりません。
永住ビザを申請する場合
日本に滞在できるビザは20数種類あるのですが、そのなかで永住ビザだけは他のビザとは系統が異なります。
そのため現在のビザ期限の直前に永住ビザ申請をしても、現在のビザの期限は延びません。
永住ビザの審査日数は約4か月なので、遅くとも現在のビザ期限の4か月前には永住ビザの申請をしなければならないですね。
仮に期限の直前に永住ビザを申請するというのであれば、永住ビザの申請だけではなく、現在のビザの更新申請も合わせて行って下さい。
ビザの期間が30日以下の場合
日本に滞在できるビザについては、ビザ期間が様々に設定されます。
短いところだと15日、30日、90日というビザ期間が設けられています。
長いところでは6か月、1年、3年、5年などのビザ期間があります。
ところがビザの延長の関係でいうと、現在のビザ期間が30日以下の人は、有効期限直前にビザの手続きを行っても期限の延長が認められません。
このため期限直前にビザの更新・変更手続きを行ったのでは、期限内に審査が終わらないこともあります。
この場合、審査結果は出ていませんが、当初のビザの期限内に日本から退去する必要があります。
当事務所の経験からすると、30日以下の方が直前に申請をした場合であっても、可能な限り期限内に審査をしてくれる運用にはなっているようです。
しかしながら常にこのような運用をしてくれるとは限りませんので、ビザ期間が30日以下の方は注意が必要です。