業務日誌

税金対策をやりすぎると、ビザ期間が伸びない?

みなさま、こんにちは。

申請取次行政書士の高橋浩二です。

広島は久しぶりの雨ですね。
今日は外出予定がないので、事務所で仕事をしています。雨の日に外出しなくてすむというのは助かります。

では、今日の話は「税金対策とビザ期間」です。

あまりに利益が少ないと、ビザの期間が伸びないかもしれません

私が「投資・経営」ビザの新規申請をお手伝いした社長と会うことがあったのですが、そのとき社長から「ビザの期間が伸びない」という話を聞きました。

なんでもここ数年、自分でビザの更新手続きをしているけれど、ビザ期間がいつも1年だということでした。
せめて3年のビザが欲しいという話でした。

確かに最初に「投資・経営」を取ったときから数年が経過していますし、そろそろ3年のビザくらいは出てもいいような気がします。

「なんでいつも1年のビザなんだろう?」 というのが社長の疑問でした。

決算は大丈夫ですか?

この話だけでは、なぜ入管が3年のビザを出さないのか、その明確な理由は私にもわかりません。
けれど、推測するに、おそらく決算内容が良くないんだろうな、という気がします。

ビザを更新する場合、特に「投資・経営」を更新する場合、その会社を安定的、継続的に経営できているかどうかも判断の材料になります。

そのため、赤字の会社では「投資・経営」の更新がされにくいですし、仮に黒字だとしても、その額がわずかであればやはり将来の経営に不安があるため、長期のビザはもらいにくくなります。

今回、社長に話を聞くと、売上が2億円だということでした。
しかし利益は数十万円とのことです。

2億の売上に対する利益が数十万円では、一歩間違えれば赤字になる、と入管が考えても不思議ではありません。
(じゃあ、いくら利益があれば3年のビザがもらえるのか? と聞かれても回答できませんけどね)

今回の社長の場合は、税金対策もあり利益を減らしているようなので、実際にはもう少し楽な会社経営をやっているようです。
いずれにしろ、税金対策をやりすぎるとビザが出にくくなるということですね。

税金対策のために利益を減らすか、それともビザの期間を伸ばすために利益を上げておくかは難しい判断ですね。

(余談) 銀行融資を受けたい会社も、ある程度の利益を出してください。

余談ですが、将来、銀行からの融資を受けたい会社も、税金対策はほどほどにして、ある程度の利益を出しておいてください。

そうしないと、返済能力がないとみなされ、融資が受けられないことがありますので。