業務日誌

養子にビザが認められるのは特別の場合だけです

みなさま、こんにちは。

申請取次行政書士の高橋浩二です。

今日は養子のビザについて書いてみます。

養子のビザが認められるのは6歳未満の場合

日本人と結婚した外国人は、審査を受けたうえで、「日本人の配偶者等」というビザが認められます。
では、日本人の養子になった外国人には、ビザは認められるのでしょうか?

これについては、残念ですが外国人が日本人の養子になったとしても、基本的にビザは認められません

なぜ養子についてはビザが認められないのでしょうか?

それは結婚の場合は、夫婦は一緒に暮らすものと想定されているためビザが出るのですが、養子縁組の場合は必ずしも養親と養子が一緒に暮らすとは想定されていないためです。

つまり養親は養親、養子は養子で生計を立てますよね。
養親は日本に住んでいるけれど、養子は世界を飛び回っており、世界中で仕事をしているということをもあるわけです。

養親養子の年齢だって、もしかしたら養親は80歳で、養子が50歳ということもありますしね。
そうすると、養親と養子の生活習慣は全く違いますね。

このようなことから、養子縁組をしたとしても基本的にはビザは出ません。

ただし養子が6歳未満であれば、ビザが出ます。

このように養親と養子は別個の存在、別に生計を立てているという前提があるために、養子にはビザが認められません。

しかし養親が小さな子供を養子に迎えて育てているというのなら話は別です。

そこで法律は、養子が6歳未満であり、養親が扶養しているのであれば、養子にもビザを認めています(ビザの種類は「定住者」です)。

このため、すでに6歳に達した者にはビザは認められませんが、これはおそらく「6歳以上であれば(小学生以上であれば?)、すでに生活の本拠地は外国にあり、ビザを認める必要性が小さい。」という理由だと思います。

(この他、中国残留孤児に関連し、養子ビザが認められる場合がありますが、説明は省略します。)

養子が6歳以上のときはビザは絶対に出ないのか?

では養子が6歳以上のときは絶対にビザが出ないのでしょうか?

正直、6歳以上の養子については、ビザの許可はやはり難しいと思います。

ただ、日本国内にいる外国人を養子にしたような場合で、その養子が未成年で養親の扶養を受けている、その他日本への定着している事情があるあるといった場合は、もしかしたらビザ(この場合のビザも「定住者」でしょう)が出るかもしれません。

しかし、いずれにしろ難しい案件なので必ず出るとは断定できません。