ビザの基本的なポイント

資料が用意できないときはどうすればいいですか?

在留資格申請にあたり、どのような資料を提出するべきかについては、事前に確認しておく必要があります。

最近では、入国管理局のホームページでも提出書類の一覧表が公表されており、そのページを見ればどのような資料を提出すればよいかが分かります。

しかし、提出書類として記載されている資料が用意できないという場合もあります。
そのような場合はどのように対処すればよいのでしょうか?

なぜその資料の提出が要求されたのか?

ここでは生活費の場合を例に説明します。

例えば結婚ビザを申請する場合、入国管理局のホームページを見ると「課税証明書・納税証明書」の提出が求められています。



では、「課税証明書・納税証明書」が提出できない場合はどうすればいいのでしょうか?

実際にこのような状況になった場合は、自分で判断せず、まずは入国管理局に相談してください。

そもそも入国管理局がなぜ「課税証明書・納税証明書」の提出を求めるのかというと、それをチェックすることでその外国人が日本で生活できるだけのお金があるのかどうかを知るためです。

逆にいうと、日本で生活できるだけのお金があることを示せるのであれば、必ずしも「課税証明書・納税証明書」でなくとも、他の代替資料が提出できるのであれば、申請は許可されます。

では「課税証明書・納税証明書」が提出できない場合、どのような代替資料を提出すればいいのでしょうか?
当事務所の経験から述べると、このような場合は源泉徴収票の提出を求められることが多いと記憶しています。



では、源泉徴収票も提出できないときはどうすればいいのでしょうか?

この場合は、状況にもよるでしょうが、預貯金通帳のコピーを提出するのが一般的かと思われます。
「これだけの預貯金があるので、日本で生活するうえで問題はありません。」というのが、預貯金通帳のコピーを提出する意味です。



では、預貯金もないときは?

うーん、難しいですね。

この場合は、他に何らかの収入・資産があれば、それらを示す資料を提出します。

たとえば保険金が入る予定があるなら、保険金支給の通知書を提出すればいいでしょう。
極端な話、宝くじに当たったのなら、宝くじのコピーや当選番号の一覧表などを提出することになるかもしれません。

また自分に収入は無くとも、第三者から生活費の援助が受けられるというのであれば、そのことを示す資料を提出してください

そのような場合、どのような資料を提出するかというと具体的には

  • 第三者とあなたの関係を示す資料 (戸籍謄本とか親族関係を証明する資料)
  • 援助額、援助期間、援助回数等を示す資料
  • 第三者が全くの他人であるときは、第三者があなたを援助するに至った経緯を説明する説明書

などが必要になると思います。

このような形で、代替性があるといえるか? という点がポイントになりますね。

今回は、生活費を例にとり、代替資料を考えてみましたが、他の場合でも代替資料があれば申請が通る可能性は十分あります。

ですから要求された資料そのものが提出できなくても、その資料に代わる別の資料が提出できないかを考えられるとよいでしょう。